漫画家の年齢制限
20年位前から『漫画家になるのには年齢の制限はない』というような事を出版社の編集が言い出したりしてた。
でもこれは、制限はないけども同じ能力を持ってるなら若い方を取るし、よりその編集部が作ってる雑誌の購買層に年齢が近い漫画家を発掘するってのには変わりがない。
編集の人も自分の雑誌のユーザーである、つまりお客である漫画家志望にそこまで毒を吐かなくなったってだけだと思う。
昔と違って雑誌は売れなくなってるから、都市伝説だか本当なのだか、漫画家志望に恐ろしく酷い事をする編集のなりが潜んでるだけだと思う。
なので……というか漫画家志望やお話を考える人間なら、そこらへんをちゃんとくみ取って行かないと思う。
何でも相手のいう事をそのまま受け取るだけでは、面白いお話も描けないんじゃないかな?
10代から20代前半で、漫画を描く(物語を作るは別として)能力が高ければ、もちろんその話をそのまま受け取って良いかなって思う。ただデビューしてその先続くかは本人次第。
今は情報の時代なので、少し調べてみれば分かると思うが、少年誌や少女誌でデビューして10年活躍出来る作家って少ないと思う。
かつてものすごい人気のあった作家が、今は何をしてるかって調べると、webコミックやデジタルコンテンツ内のコミックを描いてるって人も多いし、それもまだマシ方かなと。
完全に漫画を描く世界から消えてしまってどうなっているか分からないという人もゴロゴロいると思う。
以前聞いた事があるけども、何もないまっさらな新人と昔に売れない単行本を出した事がある作家なら、編集者が前者を取るらしい。
売れなかったというのが足を引っ張って仕事がもらえないと。
でも多分仕事がもらえないのはその人がやっぱり足りないんだと思う。
大体そういう人は、漫画が上手くいかなくなった後、他の仕事にふらっとついて、その後やっぱり過去昔取った杵柄に近い仕事に就き、その中でまた自分が輝きたいと思ったというちょっとフラフラしてる人だったりする。
きっぱり諦めて他の職に就き、それで満足してればそういう事にならないけど、どこにも自分の身の置き所がないために、後輩に教えて自分の教えた後輩がデビューして活躍してると、何だかムズムズしてしまうんだと思う。
ただ、一回離脱してしまってその後つてがなくなったって事は、編集はその人を必要としてなかったって事で、他の職でものすごい経験をして漫画の中身で面白いものを作れるようになったっていうくらいでなければ、絵も流行り廃りがあるから仕事は来ない。
前述したけれど、年齢制限がないってのは確かにあって、すごい高齢でも面白いものを描けば、漫画は売れるしきちんとプロで食っては行けると思う。
10代デビューが当たり前だった昭和の時代でも、40歳を越えて人気が出た漫画家がいたように、今でもそういう人はたまに出る。
ただ、これはものすごい確率の低い部分で、本当に能力が高くなければ無理である。
そしてそういう成功する人というのは、その人にしか描けないものを持ってて、だからこそ人気が出るのである。
結論として、漫画家とか小説家とか目指すなら若ければ若いほど良いし、なるべく継続してデビュー出来るように持ってった方が良い。
で、30代近くなっても芽が出ないようなら、その後の人生を考えてちゃんとした職に就いた方が良いと思う。
ギャンブルと同じで、ここまでやって来たから後には引けないとか言ってると、自分を支えてくれてる家族がいなくなってどうすんだ?って事になると思うから。
今の時代、別に編集にもってかないでも仕事しながらでもネットにアップして本当に面白ければ世に出るチャンスもあるのだし。