某ゲームメーカーに思う事

もう長い時間をゲーム業界にいるんだけど、熱意とかはとうになくなっていて、ともかく自分が出来る事をやっている……って感じだった。

ま、今もなんだけど。

でも最近ちょっとゲームを振り返りつつ、現在のゲームってどうなってんの?

コンシューマ&ソシャゲ等々の自分では売れ線は全くやっておらず、そういうのを早くやって感想をあげてくれる沢山のレビュー動画をみつつ思う事があるので久々に書いてみようと。

 

それにしても自分がこの業界に入った時は、かなり人気のメーカーだったし、更に10年経ってもっと人気が出て、不動の人気メーカーみたいに言われてた某社が今や見る影もなく没落間近である。

自分的にはその当時であっても某社に関しては良い印象がなかったっていうのが正直な気持ちだった。

というのも確かに当時でもどこのメーカーよりもグラフィックに命をかけてんなあって感じで、しかしだからこそ自分が冒険してるのではなく、物語を見せられている感が強く合わなかった。

また支持する信者がウザく、ゲームの実際の評価よりも評価を下げ、結局シリーズの途中のものを途中で投げて以降やる気は起きてなかった。

 

そして業界にいればそのメーカーの事は聞こえて来るし、何故かデバッグを触った事もあった気がする(これは本当に何でだったのか謎。当時はデバック会社とかも最大手しかなかったからなのかもしれない?)

まだ完成ではないものの、バグではなくも『ここはゲームをやっててめちゃくちゃやり辛い』って部分の改善案とかも出した気がするけど、もちろんメーカーとしてはバグではなければ仕様という話で発売日が決まってるものなのでとにかく致命的バグがなければ押し通していた。

(致命的なバグがあるものももちろんそのメーカーは出してたけど、見つけられなくてそのまま出したんだろうね。だからこそうちの会社にもデバックが回ってきたりしたのかな?)

 

これが最大手会社ならば、多分発売日延期してでも遊びやすさ重視で出すだろうけど、そこは当時は人気メーカーであってもたぶん経営はそこまで潤ってなかったのかな?

今であっても意識高い社員多そうな会社なので、当時からもそんな感じだったのかもなあ。

でも当時は確かにグラフィックとストーリーはものすごい支持があっただけはあり、きっと素晴らしいものだったんだろう。

自分がプレイしたのは3本弱であり、最初にプレイしたのは確かにまあまあ良かったとは思うので、当時は一定の満足のある作品を作ってただろうし、その後6本位までは支持が高かったらしい。

しかし中心になってた人が抜けて以降話が変わってくる。

 

そこら辺から見せられるものはグラフィックだけになったんだろうと思われる。

グラフィックってのはある意味わかりやすく上げる事が可能なんだけど、シナリオに関してはセンスだとか知識だとかその人の人生観などが非常に反映される。

書いている人の人生経験が浅く、しかも独りよがりで意識高い系、そんな人が徐々に集まって、今の凋落になったんだろうと思う。

何故か改善すべきの『拘っていいゲームを作るよりもとにかく販売して小金を儲けっる』はずっと持ち越しているのが不思議。

 

つい最近のニュースで某社のもう一つの柱ゲームのシナリオを新人に書かせてるし、それが伝統みたいにそこの社員が話していたのを耳にした。

こんなの普通に聞けば『この社員アホなのかな?』と思うんだけど、本人や周りの社員も全然気づいてないのかもしれない。

こりゃ凋落しまくるわ。

こんなインタビューに答えてるの、どう考えてもアラサー以上で一応何らかの役職がついてる人だろうけども、そんな人でも外の人にこんな事を言っちゃう愚かさ。

むしろ会社批判で言ってるとかも言われてたけど、いや、そうじゃないんじゃないかな。

確かにもう一本の柱ゲームには総監督みたいな方がずっといるので、どんな新人が書こうが、その人がチェックして直させていけばいい、むしろ自分から出て来ない新しい展開を欲して新人に書かせているはあるかもしれない。

ただ同じような事をやってダメになった日本の大人気アニメ会社があったのを思い出してほしい。

アニメ会社は結局後継者は育たなかった、いや、育てなかった。

いまや後継者は教え育てるものだけど、その人の生きて来た時代では、技術は盗み取るものだったし、その人は盗ませなかったからね。

今の人にその方針は向いてないから中途半端な劣化コピーみたいな人しか出来ない。

なのでそこももう終わってる。

 

某ゲーム会社、今じゃユーザーの信用は地に落ちて、今まで支えてくれた信者の方も冷ややかな目で見つつある。

見つつあるのに、今度こそと願いを掛けてずっと買い支える。

それがそのメーカーを甘やかしてるって分かんないものなのか。

まあそのメーカーもメーカーで、自分が出した産業廃棄物みたいなソフトを高値で売りつけたり、買い切りゲームなのに変な課金要素みたいなものを課したりして、自分から滅んでいこうとしてるんで、どっちもどっちだね。

いいゲームを作るのは何もそのメーカーだけじゃないし、むしろそのメーカーじゃない方が良いゲームを多く出すようになっている昨今。

今のままではそこはもうおしまい。

いくら過去作の焼き直しを出そうとも、焼き直しって進歩がないんだよ。

過去のユーザーには嬉しくても新しいユーザーには全く魅力的じゃない。

いつまでも古参のユーザーは存在しないので、ちゃんと面白いものを出す努力をしないとダメだと思う。